それはただ鮮やかに色彩を失って

情報屋【スケアクロウ】にて。

　


「うーす」

「いらっしゃ……なんだ兄貴か」

「駄目かオレじゃ」

「だめ」

「うぜえ」

「何用？」

「っつかお前もパソコン使えるんだな。意外」

「筋肉バカと一緒にすんなよ……」

「あれは機械の類は苦手だしなぁ」

「アレこそある種真の脳筋」

「あるある」

「で、だから何用だよって」

「ああ、いや防具属性いいの残ってないかなーって」

「テキトーに選んで出て行けって」

「冷たいなぁ」

「だからなんだよ」

「彼女にはやさしいのｎ」

「（無言の牙道砲）」

「あっぶね！！」

「避けんなよ」

「避けるわボケェ！！」

「あーあ、壁壊れちまった。東さんに何て言われるか……」

「オメーがしたんだろって！！」

「シラネ」

「殴るぞ」

「神秘以外で勝てないくせに……」

「黙れこのガキ！」

「うっさい禿げろこのクソ兄貴！」

「……まあそんな事は別として」

「ダメージが顔に出てるが別にできるあんたがすげーよ」

「最近あいつはどうなの？脳筋」

「さあ？」

「興味ねーもんなオマエ」

「ねーよ。まぁ、前継承云々言われたけど」

「あいつ継承スンの？！」

「さぁ？俺は断わったけど。明確に理由のないものは受け取れねーよさすがに」

「……理由はなんとなく分かる気がするが」

「……まぁね。でもあいつからその理由を言わない限り俺は断わる」

「きゃっこうぃー」

「……もう一発イットク？」

「いいえ、もう結構です」

「じゃあ、もう帰れよ」

「えーいいじゃん」

「じゃあ彼女さんとはどうなのよ」

「遠距離は切ないです」

「はいはい」

「話膨らませようよ！！もっとこう深く掘り下げようとしようよ！」

「はいはい」

「二つ返事すなー！！しかも実行しねーし！」

「もうね、ラブラブなのわかったから。のろけはもういいから」

「ちぇ」

「もう帰れよ」

「けち！もういい帰る！」

「はいはい、頑張って属性探してねー」

「わかｔｔ」

（ドアを開けると詠唱兵器の雪崩が亀吉を襲う）

「死ぬなよー」

「死ぬよ！！！！」