邂逅

―赤いスタジオの前にて―


「あ?なんだアイツ……」

「……………潰れてる……」

「アンタ何して………」

「ちょっと訪ね……」

「…」

「…」

「人間違イデス」

「待て」

「………………なんでこんなとこにいるんですか」

「まるでさっき御礼参りした教師にバッタリ会ったような顔してんじゃねーよ。それに会えて嬉しいだろう？カメチキ君」

「あははははは。目腐ってるんじゃありませんか？」

「あはははははははは、100万」

「うっ」

「スタジオ代」

「そ…それは学園から……」

「甘い、甘いなぁカメチキ君は」
「チキ言うな」

「契約書には君が払う、と書いてる」

「……………(この詐欺師野郎…)」

「だから……貸した。分かってんだろ？」

「サーセン。あと少しかかります」

「只でさえも俺に手傷を負わせたんだから、せめて土下座してへつらって欲しいくらいなんだかな」

「それはないですよあっき……」

「亜吉様、だろう」

「……………………あ…亜吉様………(ゼッテー殺ス)」

「しょうがないなぁ後一年待つ。ちゃんと用意しろよ？」

「へーい…………」